カテゴリ:写真アート( 213 )

コンセプトのない撮影は台本のない映画みたいなもの

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Carl Zeiss Otus 55mm+Nikon D800E


最近のインスタ映え、ある意味写真が生活に密着また溶け込んでよいことかなとも思う
でも普通の人のみならず、プロあるいは作家の人まで、単に目立てば良い的な発想、風潮になっているのと、あまりに作品展でコンセプトがない写真が多いので不安に感じる年の瀬です


もちろん自分でも注意しないと、目立てば良いあるいはプロでやっている実績があるから簡単な展覧会はこれぐらいで良いや!という他の人と同じことにはまる危険性があるのでいつも、戒めています

自分でも自分の本を読み返した今朝です。そこで「ランドスケープフォトの極意」から抜粋です


海外でのギャラリーのプレゼンテーションでは、真っ先に「あなたの作品のコンセプトはなんですか?」と聞かれます。過去の受賞や、師匠が誰か、カメラはなにかなんて間違っても聞いてきません。それは、コンセプトがあるから撮影し、作品になり、その結果、コンセプトに基づいたストーリーが出来上がったから、写真展のプレゼンにという考えです。もし、コンセプトがなければ、この写真家は目の前の偶然だけでシャッターを押しているシャッターマンになってしまいます。だから、まず第一にコンセプトを聞き、それに対していくつもの質問を浴びせてきます。僕がオーストラリアで撮っているときに決めたコンセプトは「地球のポートレート=アースレイト」です。オーストラリアの奥地の無名の荒野、あるいは、誰も知らないビーチ、みんなが見逃してしまいそうな立ち枯れの木や水たまり、さらにカミナリ、スコールなど、有名地を撮った写真とかけ離れていました。撮影しているときにも、まだコンセプトが決まる前、なんでこんな荒野を撮影しているのだろうと考え、悩んでいました。答えはどこにあるのかわかりませんでした。でも、ある朝、答えはコンセプトと書かれた光のパッケージになり、砂漠のテントの前に落ちていました。オートバイで砂漠の横断も佳境のころ、オーストラリア中央部の砂漠で丘の上でテントを張っていました。夕刻、自分の左手西側に日が沈みます。右手から月が昇ってきました。荘厳だけどこれから不安な長い夜の訪れの始まりです。朝4時か5時、右手の地平線が紫からピンク、赤と染まり、太陽が昇って来ました。そして、左手の砂漠の海に月が眠りにつきました。そのとき気が付きました。学校で地球は太陽の周りを巡り、24時間で自転していると習いました。でも、頭ではわかっていても、見たことはなかったのです。でも、このとき、この一夜の間に、自分の左手に沈んだ太陽が、夜の間に自分のテントの下を巡り、再び右手から現れた。そしてそれを追うように、月も巡っている。本当に地球は動いている。回っている。やはり一個の天体、物体ではなく、ひとつの生き物、46億年の生命体なのだと感じ、悟りました。それまでのいくつかの自然との対話も、それに加わり、「地球のポートレート」というコンセプトの答えにたどりつきました。

どうしたらコンセプトを決められるか、めぐり合うことができるか、その答えはひとつしかありません。じっくり腰を据えて、自分のフィールドで自然と対話することです。コンセプトを見付けることが優れた風景写真を生み出す極意かもしれません。


ストーリーやコンセプトがないと、単に色が目立つ、奇をてらった内容だけがめだつ、インスタ映えではなく、単なるうっとおしいインスタ蠅になってしまう


したのクリックもお忘れなく 笑




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by masabike | 2017-12-16 12:04 | 写真アート | Comments(0)

1億総インスタ映え 





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 誰もかれもがインスタ映え、普通の人やアマチュア写真家だったらそれは個人の自由で良いのだけれど、プロを目指す人やプロフェッショナルな人たちも右に倣えしている現状本当に良いのか考えます

22世紀に写真美術史できっと「21世紀初頭 世界では彩度が異常に誇張された画像が氾濫した時期があった」の1行で済まされそうな気がします


プロでもきちんとした作品を見ていない人が多いから、へんてこりんな方向に進んでいると感じます


それに関連して、はずかしながら自分の本のパートより引用します

ランドスケープフォトの極意 玄光社刊より


世界最高水準を見ろ!


 もし、あなたの息子さんがサッカー選手になりたいので、誰を目指したらいいか?と尋ねてきたらどうしますか? 間違っても近所の公園の片隅や川原でボールをけっているおじさんを指して、「ああなれ!」とは言わないはずです。写真も同じ。学生時代から目標はいろいろと変化しました。鉄道写真は広田尚敬氏、ドキュメンタリーはユージン・スミス氏か、野町和嘉氏、風景はアンセル・アダムス氏でした。絵画では、ジャン=フランソワ・ミレー。特に『晩鐘』でした。風景と人物との調和で、この世界観でオーストラリアを撮りたいと思い、行きました。広大な自然にのみ込まれ、自然を敬う人の姿を撮りたいと思い、旅立ったのです。しかし、現実のオーストラリアの風景は想像を遥かに越える世界で、人類の生存を許さない強烈な世界。宇宙のようでした。人が自然と共存できるなんて、甘い世界ではなかったのです。所詮、日本やヨーロッパなどの温帯気候の国でのみ許される哲学でした。




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長谷川等伯 松林図屏風



目指すのは、世界最高

“ホンモノ”を見て高みを目指す


 ところで、次ページに掲載している水墨画をご存知でしょうか? 我が国、日本画の最高峰ともいわれる、長谷川等伯の国宝『松林図屏風』です。世界でもトップクラスの絵画と呼ばれています。いまの僕が目指す世界観と目標です。海外で多くの時間と仕事を体験することで、再び“和”の世界というのを考えさせられました。多民族国家オーストラリアへ行くと、いやがおうにも自分の日本人というアイデンティティを突き付けられます。帰国後、最初に京都に行きました。それはたぶん、オーストラリアという文化的歴史が短い国を旅した結果、歴史が紡ぐ大切さを感じたからかもしれません。等伯は目標としては遠く、大きいかもしれません。でも、目標というのは、近くても、小さくても、到達できそうであったら目標になりません。テキスト本やインターネットにある作例の多くは、作品ではありません。作例は、到達できる世界です。目標にはなりません。ぜひ作品、それも名作を目標にして下さい。そして、名作と呼ばれるアートの作家は、基礎もしっかりしています。いい作品を生み出すためには、しっかりとした基礎を築いて下さい。僕はこれからも等伯の『松林図屏風』の高みを目指します。ぜひ皆さんも、自身の作品を高める、高い目標を設定して下さい。絶対に、月例コンテスト入賞のためなどという目標を持たぬように。





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by masabike | 2017-12-11 07:43 | 写真アート | Comments(0)

インスタ映えする写真は飽きやすいかもしれない

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上)PENTAX645+SMC35mm FUJIFILM Velvia50
下)FUJIFILM X-T1+Carl Zeiss Touit12mm

今年の流行語大賞にもなった「インスタ映え」。写真関係の用語で流行語大賞はすごいと思う。そしてfacebookやインスタで多くの人がSNSを通じて写真が好きになり、写真の底辺が拡大というよりも、自分の生活リズムの一部で写真を撮る楽しむとても良いことだと思う。写真=特別な人が撮る かしこまって撮ることはもう太古の昔になったと思う


でも派手派手、眩しいぐらいの彩度の高い画像が良い写真なのだろうか?目立つこと、みんながいいねを押すことが、良い写真の代名詞なのだろうか?趣味や普通の人がそれで、良しとするのは何らかまわないし、それは個人の好みなので良いと思う。でもプロや本格的作家を希望するあるいはしている人までが、インスタ映えするハデハデ写真にはまるのは?という感じもある。

僕も時として、真っ赤な夕陽や朝日の写真を撮る。撮影していて、自分の着ている白いTシャツが赤く染まるほどの、夕陽や朝日は見ていても撮っていても感動する。でも意外と写真展や写真集のメインビジュアルになることは少ない。どちらかというとメインビジュアルはオーソドックスな色彩や、あるいは彩度の低い日本画調もしくはモノクロになる場合もある。どうしてなのだろうか?確かに真っ赤な夕陽の作品は、見栄えがする。でもしばらく部屋やギャラリーに展示すると飽きてしまう。逆に地味な作品やどっしりした作品は、時間の経過とともに展示空間になじみ、飽きが来ない。皆さんは、今はやっているタレントさんやお笑いの人、あるいはギャグのフレーズ。それこそ今年の流行語大賞は覚えていると思う。でも10年前2007に流行った言葉は瞬時に思い出せますか?心に残っていますか?僕はないです。でも過去の名作と言われる映画やテレビ、漫画などの映像は覚えています。はやりという物はそれぐらいのもです。はやりよりも心にしっかりと根付くもの、それが大事な映像だと思います


学生時代は授業で「広告・流行」というカリキュラムをとっていました。先生が外部講師で、うらべまこと氏という方で1980年当時 日本ユニホームセンター理事長。確か先生いわく、パリで最初にファッションショーを開催した日本人の一人とおっしゃっていました。あるとき、授業でファッションの流行の生みの親はマリーアントワネットと教えていただいたと思います。ルーブルーで奇抜豪華な、彼女のファッションが注目を浴びると、ほかの貴族たちはマリーアントワネットに続けとばかり真似をする。そうするとみな同じ色彩となり、王女は目立たなくなるので、また違う色彩&デザインのドレスをまとう。それをまたみんなが目立ちたいから真似をする。その繰り返しがファッション等流行を生み出すことになったと聞いた。今のインスタ映えも同じ。目立ちたいからみんなド派手な写真を撮る、それがどんどんエスカレートしていくうちに、どれもたぶん目立たなくなる。しかも多くのプロの人たちも目立ちたいから撮るだけでは、コンセプトがないので飽きられてしまう。来年、再来年の今頃はどんな写真がSNSで流行っているのだろう。インスタ映えに乗り遅れてはいけないと、コンセプトや哲学もなしに撮影する、プロや作家の方はその時まで生き残れるのだろうか?自分だけの世界観、これを忘れたとき、プロはプロとしての存在感はなくなると思う。

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上)FUJIFILM X-Pro1+FUJINON35mm
下)FUJIFILM GF670+ASTIA100F

僕は最終的に上のような世界観が好きです。インスタ映えと真逆な世界かもしれない


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by masabike | 2017-12-09 19:07 | 写真アート | Comments(0)

我が家がギャラリー

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リホームも終わり、だいぶ落ち着いてきたので、やっと写真を飾りました。 
飾るとまるで、写真家の家に来たみたいでかっこよかったです

ちなみに作品はすべて、写真弘社さんのプリントです。まさにプリントの匠集団、飾った時のあんばいをよく考えてプリントをしてくれます





by masabike | 2017-11-18 18:19 | 写真アート | Comments(0)

FULL MOON

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LUMIX GH5+LEICA100~400mm(400mmテレ側 フルサイズ換算800mm)

コンパクトな超望遠レンズ LEICA100~400mmで、昨夜の満月を撮りました。関越道の上里SAです

月を見て思うことは、日本の月に対する言葉の豊富なことを驚かされます。満月 半月 三日月 新月以外にも、季節や天候で数多くの月の名称があります。そんな所に、日本人が自然と接する、視点感覚の豊富さに驚かされます。そしてそのような自然に対する感覚の繊細さを自分の作品に少しでも生かすことが出来ればと感じます


以前、ドイツフォトキナの写真展の際のプレスカンファレンスで、「相原さんが次に撮りたい被写体は?」と聞かれて「Moon」と答えたことは何度もここでも述べました。その大元は、家にあるNASAの写真集 FULL MOONです。宇宙飛行士たちが伝えた、月の映像は、科学調査の資料を超えて、まさにアートでした。ジャンルを超えた作品を少しでも、生みだすことが出来ればと思います








by masabike | 2017-11-04 17:16 | 写真アート | Comments(0)

江戸の琳派芸術

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FUJIFILM X-Pro2+35mm


昨日、東京 出光美術館で開催中の「江戸の琳派芸術」展見て勉強してきました。北海道から戻り疲れが抜けておりませんでしたが、テンションが高い状態で、まだ心が撮影モードになっているので、鉄は熱いうちに打てではないですが、心が熱いうちに打ってきました


間と色の使い方、大胆な構図、すべてが勉強でした


                               「夏秋草図屏風草...」の画像検索結果

今回のお気に入りは「夏秋草図屏風草稿  酒井抱一」 下絵ですが、逆に思い切り書いているオーラがすごいです。そしてこの作品は実は、大変なトリックがあります




               クリックすると新しいウィンドウで開きます



風神雷神図の裏側には「夏秋草図屏風」が書かれています。その下絵です。そして2つの作品の「間」のとり方がお互いに強く影響していると事が昨日わかりました





「夏秋草図屏風草稿」その線の繊細かつ力強さ、そして構図がほれぼれしました


そして閉館のブザーが鳴るまで眺めていたのがこちらです


       クリックすると新しいウィンドウで開きます



これでもかと、言うぐらい大胆な構図と色ずかい。そして、細かい素材の配列。感服です。まだまだ写真では、この色が出ません。まだまだ道は遠いいです



                       「青楓朱楓図屏風...」の画像検索結果






                     「青楓朱楓図屏風...」の画像検索結果

対になると上のような感じです。展覧会は11月まで開催なので、もう1回お勉強に行ってまいります











by masabike | 2017-10-15 09:42 | 写真アート | Comments(0)

読書の秋 やっぱり写真集

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FUJIFILM X30


秋はやはり読書ですが、個人的には読書も好きですが、観る写真集かアート系の本。好きな音楽、キースジャレットとか聞きながら、静かに美術書を眺め、自分に足りないいもの、目指すもの、あるいはつい忘れてしまったものなどいろいろ考えます

個人的に好きなのは 
セバスチャンサルガド      GENESIUS
メープルソープ         フラワー
廣田尚敬            魅惑の鉄道
ウィンストンリンス       スチーム スチル スターズ
図録              絵師対決
図録              琳派
NASA              FULL MOON
NASA              母なる地球
バージニアリーバートン     せいめいのれきし
リチャードアベドン       ウーマンインザミラー

などなどです

写真集や美術書を見ることで、先人たちの築き上げた視点、感覚、技そして自分の立ち位置を見ることが出来ます
よく最近では、「自分の作品が最高だから他人のは見ない」という方もいます。もちろんその意識はとても大事です。でも地図をみないで山に登ったり、旅に行くことはないと思います。アートの世界という地図をつくり、自分が今、どのような位置にいて、どこに行きたいか知る必要があります。闇クモに写真を撮っては無駄が多すぎます。前の記事で書いた、「3年間は「はい」と言いなさい」の園部さんも、料理人の世界でも、その型を学ぶことで、無駄なく自分の進むべきこと、なすことが効率よく出来ると書かれています。過去の作品を見ることはそれと同じことです。過去の作品を知り、さらに自分であれば、そこにこのような味付けをしたいと考え、それがいつの間にか、自分の世界観に変わっていくと思います


またSNS系から出てきたフォトグラファーに多いのが、お友達系の写真展しか見ないという方が多いです。それではあまりに世界が狭いです。そして基礎が無いです。過去のすぐれた作品や、同時代でもSNSやカメラ系サイトに出てこないフォトグラファーで素晴らしい作品の方たくさんいますし、個展の日本画 洋画 映画 たくさんあります。それらをたくさん見ることで肥やしが増えていきます。

先日、仕事がらみお会いした、美術館関係のプロデューサーが言った言葉です。「エフェクトをメインあるいは頼りすぎると、あっという間に過去のものになる。そのいい例が「2001年宇宙の旅」を今見ても、古さは感じない、だけど「マトリック」を今見ると、エフェクトの古さだけが目についてしまう」まさにそんな感じです。エフェクトやPSに頼らない、光と影と己の視点の作品に仕上げるためにも、過去の作品を見て基礎を作りあげることは大事です

人の書棚を見ると、その人の世界観がだいたいわかります

実はうちの本棚で少ないのはランドスケープ系の写真集です。ぞくにいうネイチャーフォトグラファーの写真集は数冊です。


その答えは、うちに来ていただければわかります 笑

今宵の布団で見る本は、震える日 柴田三雄さんの写真集です。北朝鮮のミサイル問題の時にこそ見る写真集です。キャプションも素晴らしいです。なんどもこのキャプション読み返しました。ではみなs何も良き秋の夜を


by masabike | 2017-09-24 22:12 | 写真アート | Comments(0)

会社に入ったら三年間は「はい」と答えなさい

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FUJIFILM X30

この1ヶ月読んでいる本がある。「会社に入ったら三年間は「はい」と答えなさい」である。花團治師匠のご縁でご紹介いただいた、園部貴弘氏の著書だ
。内容は難しくなく、とてもシンプルな、ビジネス書と言うか人生指南書だと言えばよいのだろうか。
でもよくありがちな成功するためへの、サクセスストーリーではなく。サラリーマンとして、あるいは仕事をする人間としての、在り方を書かれている。そして1センテンス読むたびにうなずいてしまうので、1ヶ月かかっても読み終わらない


園部さんは、サラーマンであるが、ご実家が京都で最も古いと言われている、料亭 「平八茶屋」の次男さん。
物心つかれた時から、厳しい料理人の世界を見てこられた。その体験とサラリーマンとしての視点を織り交ぜて書かれた本



料理人さんの世界も落語家さんの世界も、師匠から叱られても、「はい」以外は言えない。昔はカメラマンの世界もそうであり、メディア全体の現場がほぼそうだった。それがすべて良いとはメディアの場合は言えないが、「はい」という期間は修業期間。そこでたくさん辛いことはある。自分自身でも代理店の若造時代、見習いカメラマン時代。ほぼ口答えは出来なかった。出来ない理由の大きなことの一つは、自分の無知さ、経験不足。だからそれを指摘して怒られても、反論どころかグウ根も出ない。


つまらない写真を撮れば、「まさかこれ本番じゃないよね?」「どうしてテストでこんなに撮るの?」「銀の無駄ずかい(見習いのころはすべて銀塩フィルムだから)」
「どうしたらこんなに下手な写真が、たくさん撮れるのかな?」などなどたくさん言われました。でも言われた作品の多くは、どこかあとで冷静に考えると、直すべき点があったり、撮影の集中力が切れていたりしている。今みたいに「イイネ」が多いから、プロになってしまおうかな?なんてお子様みたいな考えが通用しない時代。

SNSの発達で、誰もが世界中に、自分の写真を見せることが出来る。そして新たなる才能の発掘や発見も昔よりはるかに多い。それはとても素晴らしいことで、賛成だと思う。ただ、プロになってはいけない人までも勘違いでプロを目指してしまう。

SNSだと「イイネ」やたくさんのほめ言葉をいただける。たまに、クレームも (笑)でも、ここで「イイネ」が多いから、即プロになるというのは、車での車庫入れが上手だからF1パイロットになりたいぐらいの勘違い。所詮、SNS等では、どんなに評判が良くても、SNSで写真を見るのは無料。プロになったら、お金をいただいて作品を買ってもらう、あるいは見せる。そこに金銭の授受という経済行為が出るのと、メディアや制作業界で働くことになる。そして業界にはいろいろな掟がある。写真家には写真界の、料理人さんには飲食業界、落語家さんには落語の世界の掟がある。それを学ぶためには3年は最低でもかかる。一人前になるためには掟、技術、立ち振る舞いを合わせて10年はかかる。そう考えると、最低でも3年間は「はい」と言い続けるのは当然だと思う


もし今、SNS等で、もしかしたら自分は、才能がある。いきなり写真家あるいはクリエーターデビューしようかな?と思っている方、ぜひこの本を読んで、3年間は、じっと耐えることも学んでいただきたい。耐えている間に基礎を学び続けることが、プロの世界で生き残る最低限の掟だと思う。基礎が無くしては未来はないと思ってほしい






by masabike | 2017-09-24 18:02 | 写真アート | Comments(0)

脱極彩色写真

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LUMIX GH5+LEICA12mm&Lモノクローム

フィルム全盛時代、モノクロームはしっかり写真文化の主流を担い、あるいはアマチュアたちの最初の取り組む世界であり、そして写真の基本を学ぶ大切な世界だった。デジタル化になり、何か知らないまに世の中の、ブームや流れ、あるいはスマホで見る、ネットで見る、瞬間的に見て印象にのこるということで、極彩色系写真あるいは、必要以上にレタッチした作品が、写真の王道的になってきてしまった。

でもそろそろそれも飽きられ、本来のあるべく道に戻ろうとしている気がする。その訳は昨日、あるメディアに呼ばれて、モノクロの写真特集をしたいと相談を持ちかけられた。そこはカメラ雑誌ではないとだけお伝えできる。エンドユーザーを対象とした、写真以外の流通業もモノクロームに注目しだしている

カメラメーカーもFUJIのACROS,LUMIXのLモノクローム、オリンパスもニコンも独特のモノクロームの世界を持っている。そして王道ライカにおいては、皆さんがご存知のようにモノクロ専用機がある。SNS、デジタル文化も少し落ち着くと、本流回帰が起きる気がする。何人かのキュレーターに聞くと、今の極彩色や異常な色彩写真は、たぶん100年ぐらいした後の美術史に「21世紀初頭、日本を中心とした、派手な色調の写真が流行った」の1行で終わる可能性が大とも言っていた

ただ僕はハデハデ写真は否定しない。なぜなら僕がまだ学生時代、多くの写真を志す学生が、トライXを使い、高感度素粒子現像などにはまっていた。いわば映像を楽しむ人が一度はかかる、ハシカみたいなもの。いかに通過儀礼のハシカから脱して、己の世界観を発見できるかが、そのあとの進歩の分かれ目だった

プロあるいはプロになりたい、あるいはしっかりした作品を残したいと考えるのならば、いまいちどモノクロームという基本にそろそろ立ち返り、色とは何か?影とは何か?光の明暗とは何か?それを考えるターニングポイントが、近づいてきたと感じる。ハイスペックなFUJI GFXやNikon D850があれば、より素晴らしいモノクロームの世界が楽しめると思う。写真とは光と影と時間が織りなす世界を、いかに自分の世界観で表現するものだと僕は思う。その基礎と、到達点がモノクロームだと思う




by masabike | 2017-09-09 18:50 | 写真アート | Comments(0)

淡い世界 脱ドンキ系 

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LUMIX GH5+LEICA 15mm 25mm Lモノクロームモード


LUMIX GX7MKⅡ+LEICA15mm 25mm Lモノクローム 

スマホの普及、インスタグラムの拡散でなぜか、「派手な写真、彩度の高い写真=いい作品」的な風潮が広がっていいるのが最近こわいです。ただじっくり狙った作品、飾っていて飽きない作品はいがいとモノクロームや淡い色調が多いです。目立つ作品ではなく、心にしみる作品 良いモノクロームで撮りたいです。LUMIXシリーズのLモノクロームや XシリーズのACROSやASTIA、これらを使いこなすことにより、目立つ作品から心に染み入る作品になると思います。単に目立つ作品は、目立てばよいと言うのが見え見えで、何か流行だけみたいな気がします。いわばドンキホーテの店頭商品、ドンキ系とでも言いたくなります。じっくりモノクロームやモノトーンを使いこなし撮影する。フィルムからデジになり、トーンのバリエーションも広がりました。そして今モノクロームも充実してきました。ぜひあなたもドンキ系から本物系へステップアップしてください







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FUJIFILM X-E2 X-T2 FUJINON18~55mm 16~55mm
ASTIA &ACROS ぜひとも脱ドンキ系で、じっくりしっとりの作品を!!



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Nikon D810A+Otus28mm 55mm


ニコンのモノクロームは超冷黒調 LUMIXともFUJIとも違う。どれが良いかではなく、どれが自分の表現方法にあうか?どれがコンセプトにうかを判断して使うことをお勧めします。しっかりしたコンセプトがあれば、脱ドンキ系は可能です。


いくらインスタグラムが流行っていても、美術館が収蔵している写真作品はモノクロが圧倒的に多いです。それは濃くと言うか深みのある諧調が素晴らしいのと、いまだにカラー写真は 絵具や染料の絵画の世界の色彩にはまだ及ばないからともキュレーターの間では言われています


現にいまだにアンセルアダムスやルシーフのモノクロームの作品は高価でありかつ人気です。それは見ていて飽きない、人を引きつける、心に染み入るからだと思います。デジタル処理で極彩色の写真も面白いです。でも色だけで驚かした作品は飽きが来るはずです。じっくり心にしみるご自身の写真を撮ってみませんか?インスタグラムやFace bookで評判にならなくても、世界でたった一人あなたが最高と思えばそれでよいのではないでしょうか?


脱ドンキ系宣言しませんか?



by masabike | 2017-08-21 18:54 | 写真アート | Comments(2)