インスタ映えする写真は飽きやすいかもしれない

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上)PENTAX645+SMC35mm FUJIFILM Velvia50
下)FUJIFILM X-T1+Carl Zeiss Touit12mm

今年の流行語大賞にもなった「インスタ映え」。写真関係の用語で流行語大賞はすごいと思う。そしてfacebookやインスタで多くの人がSNSを通じて写真が好きになり、写真の底辺が拡大というよりも、自分の生活リズムの一部で写真を撮る楽しむとても良いことだと思う。写真=特別な人が撮る かしこまって撮ることはもう太古の昔になったと思う


でも派手派手、眩しいぐらいの彩度の高い画像が良い写真なのだろうか?目立つこと、みんながいいねを押すことが、良い写真の代名詞なのだろうか?趣味や普通の人がそれで、良しとするのは何らかまわないし、それは個人の好みなので良いと思う。でもプロや本格的作家を希望するあるいはしている人までが、インスタ映えするハデハデ写真にはまるのは?という感じもある。

僕も時として、真っ赤な夕陽や朝日の写真を撮る。撮影していて、自分の着ている白いTシャツが赤く染まるほどの、夕陽や朝日は見ていても撮っていても感動する。でも意外と写真展や写真集のメインビジュアルになることは少ない。どちらかというとメインビジュアルはオーソドックスな色彩や、あるいは彩度の低い日本画調もしくはモノクロになる場合もある。どうしてなのだろうか?確かに真っ赤な夕陽の作品は、見栄えがする。でもしばらく部屋やギャラリーに展示すると飽きてしまう。逆に地味な作品やどっしりした作品は、時間の経過とともに展示空間になじみ、飽きが来ない。皆さんは、今はやっているタレントさんやお笑いの人、あるいはギャグのフレーズ。それこそ今年の流行語大賞は覚えていると思う。でも10年前2007に流行った言葉は瞬時に思い出せますか?心に残っていますか?僕はないです。でも過去の名作と言われる映画やテレビ、漫画などの映像は覚えています。はやりという物はそれぐらいのもです。はやりよりも心にしっかりと根付くもの、それが大事な映像だと思います


学生時代は授業で「広告・流行」というカリキュラムをとっていました。先生が外部講師で、うらべまこと氏という方で1980年当時 日本ユニホームセンター理事長。確か先生いわく、パリで最初にファッションショーを開催した日本人の一人とおっしゃっていました。あるとき、授業でファッションの流行の生みの親はマリーアントワネットと教えていただいたと思います。ルーブルーで奇抜豪華な、彼女のファッションが注目を浴びると、ほかの貴族たちはマリーアントワネットに続けとばかり真似をする。そうするとみな同じ色彩となり、王女は目立たなくなるので、また違う色彩&デザインのドレスをまとう。それをまたみんなが目立ちたいから真似をする。その繰り返しがファッション等流行を生み出すことになったと聞いた。今のインスタ映えも同じ。目立ちたいからみんなド派手な写真を撮る、それがどんどんエスカレートしていくうちに、どれもたぶん目立たなくなる。しかも多くのプロの人たちも目立ちたいから撮るだけでは、コンセプトがないので飽きられてしまう。来年、再来年の今頃はどんな写真がSNSで流行っているのだろう。インスタ映えに乗り遅れてはいけないと、コンセプトや哲学もなしに撮影する、プロや作家の方はその時まで生き残れるのだろうか?自分だけの世界観、これを忘れたとき、プロはプロとしての存在感はなくなると思う。

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上)FUJIFILM X-Pro1+FUJINON35mm
下)FUJIFILM GF670+ASTIA100F

僕は最終的に上のような世界観が好きです。インスタ映えと真逆な世界かもしれない


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by masabike | 2017-12-09 19:07 | 写真アート | Comments(0)
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