FUJIFILM Facebookより 琵琶湖 白鬚神社

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【和の「写心」 By Masaaki Aihara】

「原風景」滋賀県 琵琶湖 白髭神社
FUJIFILM GFX 50S + FUJINON GF23mmF4 R LM WR
ISO2500 14sec

天気予報を見ると不安定な天候。それこそ神の到来と思い、琵琶湖白髭神社に向かう。このエリアは「日本の原風景」と呼ばれるエリア、多くの写真家がそこの光を追い続けてきた。今回は僕もその光に挑戦するために、深夜の国道を車で西を目指す。時刻は午前3時、カーオディオは「翼をください」をリフレインする。撮影前のお気に入りの曲。撮影前はかなり音楽でテンションを上げる。オーストラリアの荒野ではQUEENが圧倒的に多い。特に、ここ一番では“We Are the Champions”撮影前に「よっしゃ」と気合を入れる。この朝というか、深夜はこれから始まる、夜明けのドラマで、予想外の光がほしかった。白髭神社は観光撮影スポット。普通の光では作例写真、観光写真になってしまう。それからの逸脱は、イレギュラーな光が必要。だから「翼をください」を聞く。僕の心の中では「光をください」だった。

まだうっすら東の空に夜明けの、しずくが1滴ぐらい垂れる時。ぼくはGFXをセットした。レンズはFUJINON GF23mm、一番の広角を選んだ。そしてカメラを縦位置で仰角を大きめにとった。変化する空を大胆に入れ、大きく『間』を撮ることで、夜明けの空間と琵琶湖の大きさ、そして人の作ったものの、小ささを表現したかった。東の空の朝の光のしずくが大きくなるころ、空から水滴が垂れてくる。黒い雲が西から東に流れ込む。心で描いていた世界が始まりアドレナリンが分泌する。だが点からの水のしずくはレンズを曇らせる。なるべく露光時間を短くするためにISO2500/14secの露光にする。超高画素のGFXはISO2500までUPしても、その画質はびくともしない。その感度でもしっかり流れゆく雲の重厚な質感。湖面の水の質感。さらに闇夜に浮かぶ鳥居の存在感と鳥居から遠景の山並みへの奥行き感。これぞ中判画質の本領発揮だった。どんなに素晴らしい画質設計をしても、奥行き感と存在感や質感は、中判高画質にはかなわない。これはフィルム時代からの変わらぬ定義。日常の景色、定番な景色が、狙った光とそれを余すことなく再現できる画質があれば、作品に昇華できる。この日、GFXの得意とする4つのアスペクト比(3:2,1:1,16:9,パノラマ)、さらにVelvia・ASTIA・ACROSと3つのフィルムシミュレーションを組み合わせることで90GBの撮影ができた。撮り終わると、もう朝8時過ぎ。4時間に及ぶ、朝の光との格闘は終わった。白髭神社の神様は僕のGFXのセンサーに「光をくれた」。


by masabike | 2017-09-06 19:42 | 日本風景 | Comments(0)
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