タスマニアの森の住人

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LUMIX G8+LEICA100~400mm

撮影協力 タスマニア州政府観光局  カンタス航空

南極からの冷たく痛い風に載って、みぞれが降る。朝の食事をウォンバットが食べに出てくる

僕は動物スペシャリストではないので、チーターやヒグマなど、動きの速いしかも予測不能な行動の動物は撮ったことがない。ナショジオのブルースさんやボブタルボットと話したときに、「単に生態だけを撮るのでは図鑑写真。生態もわかりながらいかにアート作品として昇華させるか、それがプロの動物写真家」と言われたことがある。まさに御意である。そのためには、動物の行動を予測してカメラワークをすることも大事だが、己の気配を消して、動物に近づくこと。そしてどこが動物たちのテリトリーラインかを見極めること。それを間違えると、小動物や小鳥は営巣を放棄して、死滅してしまい。グリーズリーやライオンであれば自分が餌になってしまう。


以前タスマニアの森で、僕の3メートルぐらい先の茂みが動いて、びっくりしたが茂みだと思ったのはBBCのムービーカメラマンで、カモノハシの生態を狙っていた。まるで気配がなかった。まさにスナイパーだった。でもそれくらいしないと、神経質なカモノハシは餌場に来なくなり、生態が狂ってしまう。動物の撮影の時にいつも、注意することは、彼らは被写体ではなく、たまたま僕らが撮らせていただけるもの。あくまで彼らのテリトリーにお邪魔させていただく存在。この掟を破った時、自然はしっぺ返しをくれる。そしてそんな撮影をするフォトグラファーは動物写真家、いや写真家と言う資格はなくなる。そしてそれ以上に人としての資質が問われる


タスマニアの作品をLUMIX G8ギャラリーでお見せしております。ぜひご覧ください


追申

12月16日 よりカンタス航空 さんが成田~メルボルン便をスタートさせます。メルボルンからタスマニアまでカンタス国内線でわずか1時間、ぜひ夏のタスマニアにお越しください。動物たちも待っています。タスマニア親善大使のお願いです笑い




by masabike | 2016-12-01 08:07 | タスマニア | Comments(0)
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