富士フイルム Xシリーズ face book 6月3日より転載

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花神風光図」長野県 白馬村
FUJIFILM X-T10 + FUJINON XF50-140mm/2.8

5月、里の花見は終わっても山の中の桜はまだまだ元気だった。僕の撮影スタイルの基本はひたすら探すこと。撮影ガイドブックや観光ガイドブック等はほとんど使わない。足で稼ぐ。車で探す、バイクで探す、そして歩いて探す。あるエリアを決めると、そのエリアの農道や県道をひたすらしらみつぶしに歩き回る。個人的にSearch & Shootingと呼んでいる。これは兵法的なことから取っている。何かピンとくるエリアがあると、もしかしたらそこで素晴らしい出会いや、素晴らしい発見があると思いひたすら歩きまわる。直感勝負で一見無駄なようだけど、自分独自の被写体を見つけることができる。27年間のオ-ストラリア撮影でもそうだった。独自の作品を創りあげるのには自分の直感だけが頼りになる。ガイドブックを頼るとどうしても他人と似通ってしまう。

そうこの記事がUPされる頃、ちょうど僕はフリーの写真家になって20年を迎える。今撮影している落語家の桂花團治師匠は30年以上修行しているので、そのような方たちから見たら笑われてしまう年月かもしれないが、とりあえずある節目を迎えた。その20年で学んだことが自分の直感が作品作りには一番大事ということだ。オーストラリアの全作品は、ガイドやガイドブックなしで作り上げた。見つけること、そしてそこで感じることがプロの仕事の多くの部分だと思う。でもそのためにはたくさん歩きまわらなければならない。12日だとそうでもないが、2週間や1ヶ月以上の撮影では1グラムでも軽い機材が欲しくなる。

実は国内にいるときは意外と不動産広告の撮影が多い。僕の撮った写真を見て「この町に住みたい!」と思っていただくために、その町ならではのキーポイントを探す。まさに路地から路地、同じ町を朝と夕方同じコースであるいは逆コースでやはり歩き回る足が棒になるほど歩き回る。そんな時、もうこれ以上歩き回っても何も見つからないよ!だれも見ていないしと思ってしまう。でもその気持ちを押し殺して我慢して歩いた時に「お~グレート」というポイントが見つかる。そのためにはやはりカメラ機材の軽さが大きな分かれ目。1キロ軽ければ1キロあるいは5キロ以上の距離を重い機材を持つよりも歩き回れる。大きな獲物(作品)を仕留められるかは機材の重さが大きくかかわる。特にランドスケープとストリートフォトはそれが大きい。今回X-T10Xならではの高画質と色をおさえながらも、X-T1より小型軽量。しかも新・AFシステムも装備。歩いて作品を稼ぐフォトグラファーにはお勧めだ。

5月の白馬、ぼくはなかなか良いポイントが見つからず、いつも通りにこの田舎道を回ったら何かあるかな?と期待してそして基本通りに歩き回っていた。おなかが空いてもう歩くのはどうしようかな?と思ったとき最後の春の精を風に乗せて飛ばしている花の神に出会えた。その風に流れる花を新・AFシステムが捉えてくれた。まさにX-T10の機動性が花の神に僕を引き合わせてくれたと感じた。もし自分の足で大地とコミュニケーションして作品を撮りたい、旅で歩くことで大きな出会いで写真を撮りたいと思ったらX-T10は必ずあなたの体の一部になってくれるはずだ。まさに人馬一体、いや人写一体になれるカメラだと思う。


by masabike | 2015-06-07 23:16 | 日本風景 | Comments(0)
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