戦いの場

戦いの場_f0050534_23002693.jpg
FUJIFILM X-T1+23mm


 大阪・繁昌亭。桂 蝶六師匠独演会開始1時間前。誰もいない高座が静かに戦いを待っている。噺家さんたち、芸人さんたちの命を懸けた戦いの場。それはお客様から笑いを取るという以外に、自分との戦いの場。生涯修行が待ち受ける厳しい場所。

写真家も同じ、ファインダーという小さな世界がすべての戦いの場。わずか数センチの空間に自分の心をどれだけ凝縮するか、どれだけ自分の心にうそをつかずにそこに心を写すか。怠けることは簡単。誰も自分の心の中を見れないから。うそをつくのも簡単、誰も自分がのぞいているファインダーを覗くことができないから。でもその結果も簡単。この世界から転げ落ちるだけ。芸人さんも、職人さんも、アーティストもうそをついたり怠けたら消えていくだけ。この世界は強者救済弱者切り捨て。残酷ですが現実です。

1時間後、この講座で桂蝶六師匠の戦いを見せていただきました。体からオーラがほとばしっていました。でも蝶六師匠は「僕はまだこの世界で30年のペイペイです」といった一言が心に残りました。

30000人の写真展facebookです


富士フイルムさんのX シリーズフェイスブックで和の写心 (毎週水曜日更新)を連載中。「イイネ」押してくださいね


応援クリックお願いいたします!



by masabike | 2014-07-28 23:11 | 写真アート | Comments(0)
<< 浪速のおかみさん 祇園にて >>