しずくの国 写真展 富士フイルムフォトサロン名古屋開催

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Nikon F2 Nikkor50mm FUJIFILM RD100
奈良県大台ケ原



10月に始まりました「しずくの国Spirit of Nippon」写真展の今年最後のラウンド、名古屋開催のお知らせです。

10月のミッドタウンでの開催で、1週間に9000人を超えるお客様がご覧になった写真です。いよいよ名古屋開催です。期間中はフルで在廊する予定です。ぜひぜひお越しください。お値打ち写真展です


開催日時     2013年12月6日から2013年12月12日
         10:00am~18:00pm 最終日は14:00 

開催場所      富士フイルムフォトサロン名古屋
          名古屋市中区栄一丁目12番17号 富士フイルム名古屋ビル1階
TEL 052-204-0830
【最寄り駅】
地下鉄東山線・鶴舞線の伏見駅6番出口から約200m
          *新しいサロンになりました
           

お問い合わせ    富士フイルムフォトサロン名古屋
          TEL 052-204-0830(10:00 ~18:00月~金)
             
写真展ご挨拶

 
飛行機が夜明けの日本列島の上を旋回する。眼下に朝霧の立ち込める南アルプスや秩父の山が見える。広がるのは山水画の世界。オーストラリアからのカンタス航空は朝一番に成田に着陸する。そのために毎回日本に戻るたびに夜明けの日本列島と対話できる。その眼下を埋め尽くす淡い色彩の風景は世界でもっとも乾燥した最古の大陸オーストラリアにはない景色だった。水のしずくがまるでこの島国を包み込むように立ちこめる。1988年よりダイナミックな極彩色と迫力ある風景のオーストラリアを撮影してきた。日本を離れて多くの体験と時間を大陸で経験したからこそ見えてきた世界。外に行って初めて気づかされた日本の風景風土の素晴らしさ。そして情緒。自分が日本人であるというアイデンティティーと先祖からのDNA.そして日本のあらゆる芸術が持つ「間」の世界観。

2004年初めてオーストラリアで写真展を開催するとき、その審査のプレゼンテーションで元オーストラリア王立美術館のキュレーター Patricia Sabine氏より「あなたはオーストラリアを撮影しているのに、とても「和」の要素を感じる。「和のオーストラリア」になっている。もし無意識にそれを作品にしているならばそれは、あなたの日本人としてのDNAが作用していると思う。ぜひあなたが撮影した日本の風景が見たい」と言われ、そのときに自分が日本人のDNAから逃れられないことに気が付かされた。そして日本の外で仕事や生活をすることにより、一歩引いた俯瞰する視点で日本の美意識、仏教美術などを考えることができた。その結果オーストラリアの大自然が日本の風景に導いてくれた。特に海外で西洋のアーティストたちから「君の作品には何もない、無駄な空間が多く見受けられるがどうして?」と質問を受けることが多々あった。答えは「一見何も無い無駄とも見える空間だが、この何もない空間は「間」と言われ、日本のアートすべての基礎で、これがあるからこそ無限の広がりを再現できる。「そして一見何もない空間だがその背後に肉眼で見えないが、見えないことで内面に訴えてくる無限の要素がある」と説明すると、「もうそれは禅の世界観だ。僕らには到達できない」という答えが多い。キャンバスを色と対象物で埋め尽くして表現した西洋のアートの視点。なるべく省略しシンプルに極限あるいは描かないことで心の中に対象を再現させる日本の美の世界。宇宙の対極の世界に存在するものと海外での展覧会特に世界のフォトグラファーが集まるドイツフォトキナ*1で感じた。
 帰国後すぐ日本の風景の撮影を本格的に始める。僕の見た日本の風景は、まさに異国の風景だった。意識がひきつけられたのは有名な場所ではなく、何気ない森や雪原あるいは小川だったりする。撮影は日本の風景を撮影するのだが、僕にとってはオーストラリアの撮影の延長。彼の地での撮影のコンセプトは「アースレイト=地球のポートレイト」風景写真ではない40億年生きている一つの生命体として地球が笑ったり、泣いたり、怒ったりした一瞬の表情を撮影するスタイルを踏襲する。さらに日本を撮るのではなくユーラシア大陸東の果てにある島国を通しての「地球のポートレイト」がコンセプト。日本の大気に漂うしずく感と、古事記に出てくる天地創造の神様イザナギ・イザナミの尊の、天から垂らした八つのしずくが日本列島を作り上げた神話にもかけあわせている。



日本から外へ出て再び和の国に。InとOutを繰り返すことが常に温故知新の視点をもたらしてくれることが大事と、前出のSabine氏は言う。2013年、オーストラリアを撮影して25年、その区切りの年に初めて日本のポートレイトを作品として発表します。ぜひこのしずくの国の素晴らしさを味わっていただければと思います。そしていつの日か長谷川等伯(はせがわとうはく)の「松林図屏風」(しょうりんずびょうぶ)の世界に迫りたいと思います。
by masabike | 2013-11-07 13:20 | 写真展 | Comments(0)
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