人生の扉

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今朝、福岡に来ました。明日からの写真展の準備と内覧会を兼ねたスライドトークショウのためです。今朝福岡&北九州の地元FM局CROSS FMのインタビューを受けました。

福岡までの機内放送のBGMでお気に入りの竹内まりやさんの「人生の扉」聞きました。いつ聞いても感慨深いものがあります。詩の内容は人生気が付けば、あっという間に50歳を過ぎ、残りの人生であと何回、桜や素晴らしい紅葉を見て、60代、70代、80代と残された人生でどれだけ素晴らしい輝きができるかという内容です。

2009年南オーストラリア州からの帰国のフライトで富士山を見ながらこの「人生の扉」を初めて聞いたとき、50歳をになって、これからの人生を一緒に歩んでいくのに、だれがこの国で自分を待っているのだろう。と思ったとき今のうちの奥様の顔が浮かび、「あ~自分の足元をしっかり見ていなかった」と思い結婚を決めました。

そして今回、今月はちょうど自分の誕生日。昨年から本格的に日本の風景を撮りだしました。それはまさしく、いままでオーストラリアの奥地やタスマニアの森を撮影するのに膨大な時間を費やしてきました。でも海外で作品展を開催して、ふと気が付いたことあります。「自分の故郷、祖国の写真がほとんどないな」ということでした。そのときやはり「人生の扉」の詩が頭に浮かびました。外から日本に帰ってくると、これほど素晴らしく、ダイナミックでかつ繊細で凛とした風景は海外にはないし、世界に誇れる一番の日本の財産かもしれない。そしてその世界に誇れる日本の自然の四季の移ろいが、人生あと何回見れるのだろうか?あと40回は見ることができても、それを自分の心の思いの通り、作品にできるのは何回あるのだろう・・・。そう考えたとき時間が足りない、というか手遅れかもしれないとおもい日本の風景を本腰入れて撮りだしました。そして折からの東日本大震災と原発の人災。良くも悪くも世界が日本を見ています。しっかり日本の自然を日本の美の観点から外国で、そしてもちろん日本国内でも発表したいと考えました

外から帰ってくると、何気ない川、山、そして森ですらまたが涙が出るほど美しいし、かつ迫力があり木霊が住んでいる感じがします。また山道を一つバイクで廻るたび季節が変わるのではないかと思うぐらい繊細な自然の移ろいを感じます。のこりの人生、1年1年、いや1日1日、1時間1時間大事にしてしっかりとこの祖国の四季を、自然を自分の作品として写しこみたいと思います。本当にあと何回桜が見られ、あと何回アジサイの開花や、夏の入道雲、秋の紅葉、冬の流氷や新雪の朝が見られるのかと思うと、なんて時間が足りないのだろう、なんで人は200歳300歳まで生きることができないのだろう、と考えてしまいます。それでもこれからよりこの素晴らしいユーラシア大陸の小さな島国を撮ろうと思います。

人生の扉が終わり、飛行機の隣の席の人の新聞を覗き込むと「内閣不信任案可決か?」という記事が出てきました。確かに管内閣いろいろあると思いますが、今はそんなことを、そんな権力闘争している場合ではないだろうと思いました。被災地の人のこと、原発被害の被害者のこと、日本経済の競争力ダウンの影響を被る多くの国民のことを考えるのが最優先で、権力闘争ではないだろうと。4月5月と、2回海外に行ったとき、日本に来る外人観光客やビジネスマンの数の激減を成田空港や機内で見て愕然というか戦慄というか、日本が終わるという恐怖で膝ががくがくしました。そんな時に権力闘争していたら、この素晴らしい凛とした四季のある国はどうなってしまうのだろう。そしてそこに暮らす人はと思ってしまいました。そんなに権力闘争したいのならば自分たちでどこか小さな島で独立国を作り首相や大統領になればよいのに・・・、と考えてしまいました。

まさに日本丸という船が、岩にぶつかり難破し沈もうとしているのに、だれが船長になりたいのかダイニングルームでごちそうを食べながら議論している。一番大事なのは、岩を避けること、水をくみだすことなのに舵輪を握るポジション争いをしている。政治家の皆さん、国があって、国土があって初めて政治家として存在できるので本末転倒です。壊し屋の異名をとる政治家のOさん、最後にこの国を壊してしまったら何が残るのでしょうか?沈んでしまったら船長はいらなくなります。合同誕生パーティーなんてする暇があったら、被災地の支援に行けばよいのにと思いました。

そんなめちゃくちゃな救いようのない政治家の多い国でも、それでも僕は最後の最後まで、生きている限りこの素晴らしい日本を、日本の四季を、国土を、人を、風を、そして光を撮りたいと思います。多くの世界中のひとに地球の上にこんなに素晴らしい国土があるということを映像で見せたいです。今日はいろいろ支離滅裂でごめんなさい。



by masabike | 2011-06-02 14:48 | 日本風景 | Comments(8)
Commented by TOMOWL at 2011-06-02 21:27 x
相原さんの思いがひしひしと伝わってきました。

私は一介のアマチュアですが、身近なところから少しずつ撮って行きたいと思います。
Commented by けだま at 2011-06-02 21:57 x
相原さん、じんときました! 本当に日本はすばらしいですよね、きれいですよね。日本を出て、それをすごく感じます。
相原さんの日本、これからどんどん見れるんですね!!楽しみです♪
Commented by ariari at 2011-06-02 22:42
そうです。本当にそう思います。今回の震災で初めて多くの方に知られるようになった、
観光地でもない普通の町、そこにも美しい町、景色がありました。
自分が好きなその光景をぼくは撮り続けてゆきたいと思っています。
どんな形でも人が営みを持つ景色は美しいのだと思います。
Commented by masabike at 2011-06-03 11:29
TOMOWLさんへ
身近なところに一番大事なものがあるかもしれません
Commented by masabike at 2011-06-03 11:30
けだまさんへ
いつかメルボルンで日本の写真展を開催したいですね
Commented by masabike at 2011-06-03 11:30
ariariさんへ
ふつうの風景の中に、日本の素晴らしさがあると思います
Commented by makiand at 2011-06-08 14:38
はじめまして、こんにちわ。

すてきな写真を覗かせていただいていたら、こちらのページにて
この記事を拝読してコメントさせていただきたくなりました。
美しい自然と人とが日本を作り上げているんですよね。震災後いろんなことが見えてきて、あらためて日本を恋しく感じました。

Commented by masabike at 2011-06-09 11:54
makiandさんへ
風土と自然が人々に与える影響、文化に与える影響は大きいと思います
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