木霊 タスマニア州 クレイドルマウンテン

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皆様1週間ぶりのご無沙汰です。なかなかネット環境がうまくいかずブログがアップできません。タスマニアの写真展はおかげさまで好評です。特に今回は日本の風景の写真が皆様興味深いみたいです。なかなか英語では木霊という意味を伝えるのは難しいです。眼に見えない何かが大自然の中にありそれが自然を司るようなSpiritであるということを伝えるのに四苦八苦しています。今回の写真展の作品のいくつかをブログでご紹介したいと思います

上)Nikon F2  Nikkor28mm RDPⅡ
今回の写真展「木霊」の日本パートの部屋の一番キーコンセプトにしている作品です。以前にもブログで少し出しましたが、15~6年前に奈良県の大台ケ原で撮影しました。ちょうど93年の9月に南オーストラリア・カンガルー島のキャンプ場で月明かりに照らされた霧のかかった夜のユーカリの森を見たときに、この木霊というキーコンセプトを思いついたのと、撮影していない夜の世界に何かもっと大いなる意思が潜んでいるのを感じました。そのころから夜に風景を撮影しようと思い始めました。そんな夜の世界を撮影した最初の作品です

このときは三重県の鳥羽のホテルでオーストラリア写真展を頼まれ作品を納品に行ったのですが、てっきりホテルの泊まれると思ったら納品の後「お疲れさまでした、お気をつけてお帰りくださいと」宿無し状態になりました。おりしも7月の熱帯夜。とても車では眠れないと思い地図を見て見つけたのが大台ケ原。標高も高そうだし、雨も多いところなので涼しいだろうという単純な考えでそこに行きました。山道をあがると霧雨とガス。しかししばらくしてガスを抜けると、満月に照らされた雲海が広がっていました。そして紀伊山地の山々は、まさに雲の海に浮かぶ島のようでした。呆然と見とれていると尾鷲市の方向の入道雲の中から光が飛び出してきました。最初わからず眺めていると稲妻であることがわかりました。大急ぎで三脚とカメラをセットして、眠気も吹き飛び2時間ほど撮影しました。稲妻の撮影は初めての経験です。

満月、雲海、稲妻この組み合わせは奇跡というよりも、自分は招かれてこれを撮りに来たのではないかと思ったのです。この原生林の紀伊の山になにか人智を超越した何か大きく、優しいものがすんでいる感じがしました。まさにそれが木霊だったのではないかと思っています

中)FUJIFILM GF670 Velvia100
今回の作品の中で唯一6×6です。撮影は今年の2月、北海道知床のウトロ付近で撮影しました。道東の写真家 大島さんが自分の秘密のポイントに案内してくれてそのおかげで撮影することが出来ました。大雪のあと岩の上に雪が積もり、その後ろを流氷が流れていくところを日没後長時間露光で撮影しました。流氷は動いているので白い氷原になっています。はるかシベリアから氷とともに冷たい大気と、雪が日本の大地に運ばれてきます。この北から来る冷たい大気と、赤道から来る暖かい大気が日本の繊細で豊かな四季を作り上げるとお思います。その北の寒気の象徴として撮影しました

下) NIKON F6 Nikkor ED300mm Velvia50
 長野の青木湖付近で撮影しました。日本といえば桜、桜といえば日本というイメージで、まさに日本のシンボルを感じていただくために撮影しました。ポツリと咲く、孤高の桜。でも1本でもしっかりと強いオーラを放っていて、数キロはなれたところから見つけて近づいて撮影させてもらいました。まさに見る人をどんな遠くからでも吸い寄せる力を持っていました


今回日本のパートの作品は、オーストラリアの作品と対比するような色とシーンで構成しています。ですからもし日本で日本の風景だけで開催する場合はかなり構成を変えて開催するつもりです。タスマニア日本から遠いですがぜひ日本の木霊たちに会いに来て下さい


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こちらからはコメントのごへんじを書くのが難しいのでご勘弁ください。すべてのコメントは楽しく拝読させていただいております



by masabike | 2010-12-10 15:25 | 写真展 | Comments(1)
Commented by nakky85 at 2010-12-10 15:29
いずれも素晴らしいですね。感動しました。
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