FUJIFILM S5pro Nikor28~70mm
人生にはターニングポイントになる事、なる時がある。今回の南オーストラリア撮影の場所のひとつフリンダースレンジ&シンプソンデザートはまさに僕の人生のターニングポイントになった時と場所
1999年、ここで2000年に発売になったRDPⅢ(Provia100F)の全世界向けポスター撮影をした。初めてのカメラフィルムメーカーさんの広告でもあり初のワールドワイドの仕事でした
それまでは大きな写真展は1998年のペンタックスさんの新宿とオーストラリア大使館での個展だけでした。当時2000年にシドニーオリンピックのあわせた写真展のプレゼンテーションを富士フイルムさんのフジフォトサロンへ提出していた。それが偶然2000年発売の新作フィルムの全世界広告のフォトグラファーの選定に引っかかったということです
富士フイルムさん社内では「プロビア100Fは21世紀のフィルム、21世紀に活躍する新しいフォトグラファーを選定しようと」ということになり大抜擢されました。まさにうん百人、というかうん千人抜きの大抜擢だと思います
たぶん担当の方は大変な大英断だと思います、清水の舞台から飛び降りるどころではなく、東京タワーの上から飛び降りるぐらいの気持ちだったと思います
富士フイルムさんからのオファーは3つありました
1)撮影期間は18日間(デッドラインが決まっていました)
2)誰も見たことない地球の風景
3)撮影フィルムは全手作り品のプロビア100F。全部で200本しかありません
4)青の再現性、どんな細かいグラデーションでもきちんと再現する
5)一度見たら忘れられないシーンを撮影
以上これだけですと、担当部署の方と担当の広告代理店の方がおっしゃいました。一番大変なのが2と5でした。「誰も見たことない地球の風景というのはどんなものですか?」とたずねると「誰も見たことないので、相原さんしか見たことない風景がほしいです、しいて言えば最低こんな感じがほしいです」と出された本が、ナショナルジオグラフィックのタスマニアの写真でした。???最低でナショジオ?!!おもわずすいません辞退しますといいたかったけど、なぜか「これぐらいだったら大丈夫です」と恐ろしくも答えてしまいました
そして持っていくフィルムの全て手作り品なので1本うん十万円かうん百万円の特製フィルム。パトローネにもフィルムのサイドにも何もメーカーさんの名前も製品番号も入っていませんでした。まさに秘密中の秘密の撮影でした。本当にゴルゴ13のお仕事で、思わずこれからデューク相原ですと名乗ろうと思いました。
そんな大変な撮影の中で、このUPした場所で撮影した作品が全世界向きポスターに使用されました
話は長くなりますので続編をUPします。
でもこの19999年の仕事がそのあとのマナブサンのブログでUPされた
「フォトキナへの道」に繋がっていい来ました。すべては予想もしないひとつのステップのあと、それを地道に着実につなげることから始まりました
撮影協力
南オーストラリア州政府観光局
カンタス航空
写真絵本
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